オーガニック・コスメティック


 世界のオーガニック・コスメティックの規格は大別すると3つのグループに分けられます。

@コスモススタンダードグループ・・(ヨーロッパを中心のグループで認証機関は営利団体(株式会社など)が多い)。エコサート、BDIH、ICEA・・など加盟会社の独自の基準のほかにコスモススタンダード基準がありダブルスタンダードで消費者には分かりづらい仕組みになっています。

ANaTrue・・ベルギーに本部を置く国際NPO。NPOに相応しく認定費用など良心的な価格です、製品のオーガニック基準だけではなく製造行程でも環境に配慮したグリーンケミストリーに準拠、など厳しい基準があるが、製品自体のオーガニック基準はコスモススタンダードと近いものです。

BACO―JOCO・・ACOはオーストラリアの認証機関で有機JAS(食品)の登録認定機関にもなっています。JOCOは国内の認証機関、NPO法人 日本オーガニックコスメティック協会のことです。紛らわしいことにオーガニック・コスメティックを販売する組織が立ち上げた日本オーガニックコスメ協会というところがありますので両者を間違えないでください。ACOは平成25年からコスモスグループにも加盟したので、認証基準自体は少しややこしくなっていますが、JOCOとの認証基準の同等性の締結ではACOの一番厳しい基準(ほぼ食品のオーガニック規格)でJOCOと締結していますので、現在一番厳しい(消費者側の)基準と言えます。しかしながらJOCOは国内メーカーの多くがOEM生産方式であり、また原材料が有機農産物でなければいけない点についての理解が未成熟であり、JOCO認証基準に適する製品は遠い将来になるであろうとの見解で平成28年1月時点より認証活動を一旦休止しています。この背景には、国産の有機原材料生産がほぼゼロに等しいことも挙げられます。私どもが知る限りでは、有機JAS認証の米糠を原材料としてオーガニックコスメ製品を作っているところは平成28年1月時点で1社しかありません(Ecocer等のt認証)。有機JAS認定椿オイルを原料として作っているところは1社ありますがこちらはオーガニックコスメ認証を受けていません。

 JOCOもNaTrueも「基準を一般公開する」「認証制度をビジネスにしない」認定基準や認定プロセスをHP上ですべて公開している点わかりやすくしている点など、他の団体には見られない特徴がありした。
●この業界はかなり動きがありますのでこのページをご覧いただいた時点の動きを正確に反映しているわけではありませんので予めご了承ください。オーガニックコスメの専門的な内容は「オーガニックコスメマイスター」を参考にしてください。

 

オーガニックコスメティックの原則

 それぞれの認証基準の特徴については「世界のオーガニックコスメティック認証マーク」の項で説明しますが、オーガニックコスメティックの原則はほぼ共通しています。

@原材料が有機栽培された植物であること。

A配合成分(添加物)は化学的に合成されたものをできるだけ使用しない。

B原材料に占める有機原材料の割合は70〜95%であること(この割合は認証機関によって異なります)。

C鉱物由来成分は極力使用しないこと。

 などがあげられます。その他、動物実験はしない、動物由来成分は使用しないなどなど詳細がありますがこの点については「世界のオーガニックコスメティック認証マーク」の項をご覧ください。