有機清酒 

 有機酒蔵を認証するのは、国税庁です。食品の有機の規格は有機JASで、それを認定するのが農林水産省の登録認証機関ですが、お酒の場合は管轄が国税庁になります。有機清酒もオーガニックワインもオーガニック食品の作り方と同じです。食品と管轄が違うため認定方法が少し違うだけです。輸入のお酒の場合と国内で作られたものとでは認証方法がやや異なりますが、国内の場合、食用となる酒かすを認定することで有機酒蔵認定に紐づけています。つまり有機栽培酒米を原材料として酒かすを有機JAS認証することで、お酒自体が有機(オーガニック)であると表示できるようにしました。ただし、お酒は農林物資ではないので、有機JASマークは貼付しないで、漢字で「有機農(畜)産物加工酒類」と漢字表示した上で「有機清酒」と表示します。
 ところが令和4年(2022)10月1日から酒類も有機JASの対象となったことから有機JASの登録認機関が認証し、有機JASマークが貼れるようになりました。ただし移行期間は2025年9月30日まであるため、当面は国税庁の認証と有機JASによる認証の二通りあることになります。
 

【注意点】

■国税庁が認証したものには有機農(畜)産物加工酒類」と漢字で表示。
■有機JASで認証したものには有機JASマーク貼付の上「有機酒類」と表示。
■認証は上記いずれかの認証であり、二つの認証(国税庁の認証と有機JASの認証)を同時受けることは出来 ない。

オーガニックワイン

 食品の場合、輸入されたものに英語やスペイン語、イタリヤ語、フランス語等で「オーガニック(有機)」を表わす文字、例えば、bio,organic等の文字が商品に表記してある場合には、定められた手続きを踏んで必ず日本語で「有機トマト」「有機パスタ」あるいは「オーガニックオレンジ」などと必ず表記しなければなりません。当然有機JASマークは貼られていなければいけません。そうしないと国内での販売は許可されません。
ところがオーガニックワインなど輸入されたものに、仮にOrganic Wineと表記してあって、日本語で「オーガニックワイン」と表記しなければ
そのまま国内で販売できるのです。このことはあまり知られていません。酒販業者の方でもこのことを知らない人が多いようです。この点は酒類が有機JASの対象になっても変わりません。