日本オーガニック推進協議会認定校紹介

■小さき花　市民の放射能測定室【仙台】の代表者　石森　秀彦さんの紹介

　石森さんは仙台市の山間部・坪沼で”自然栽培”を営む農家さんです。有機JAS認証は取得していませんが、農薬は一切使用せずほとんど自然の力に任せてコメや野菜を栽培していました。健康で安全な農産物を提供したいという思いからです。ほ場を訪れると正直、どこが畑でどこが山かわからないほど自然の中に畑があります。雑草も伸び放題ですが、その中にしっかり野菜も育っていました。東京農大で農業を学び、クリスチャンでもある石森さんは迷わず慣行農業ではなく自然栽培の道を選びました。
　　

それがあの2011.3.12,14の福島原発二度の爆発による（2012.10.23現在もまったく収束していない）放射能汚染の影響を受け、独自に調査したところとても農業を継続できる汚染レベルではないと判断して、農業を中断してしまいました。この点が石森さんの哲学です。農業で生計を立てる彼にとってそんな簡単な選択ではなかったはずです。苦渋の末、農業を中断し、娘さんの大学進学費用を投じて放射線測定器を購入したのです。しかも格安で測定を請け負っています。本当に良心的な価格で、しかも気になると費用度外視で測定してくれます。傍から見てると余りのお人よしぶりに生活を心配してしまいます。しかし彼の生き方・哲学であり、信念を持って歩んでる方です。安心しておすすめできる測定室です。放射性物質による食品汚染は今後5年10年と続きます。環境中にセシウム137が存在する限り、巡り巡って食物に移行し、私たちの体内に摂取されます。次世代を担う子どもたちだけでも放射性物質の汚染から守りたいと思います。正しく怖がる、これが一番大事です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本オーガニック推進協議会　理事長　　山崎　泉